花火で想うこと
8月1日は 花火の日。
たしか5月にも 花火の日がありましたが。
友人が 乳がんで亡くなって 8年ほどになります。
最期は 自宅で療養していたので 彼女のご家族と共に
もう一人の友人と 約二週間
毎日 彼女の家に通い 一緒に過ごしました。
清拭の際は 入浴剤を ワイン風呂、酒風呂など 日替わりで。
「最期は コーヒー風呂にして」なんて笑っていました。
夏に花火をしようと言っていたのに あっという間に秋になり・・・
その頃には 彼女は 数日に一度 目を覚ます感じでした。
目を覚ました時 「ぼやけてる~」と ひとこと言ってまた眠りに。
ああ、しまった! 彼女は いつもメガネをしていたんだ!
次は いつ目を覚ましてもいいように 枕元にメガネをセット!
目がちゃんと開けられるよう目元やまつ毛もキレイにして。
ほとんど意識がない状態でしたが
笑うと免疫力がアップするので
もう一人の友人と マッサージしながら 笑い話をすると
時々 口元が クスッと笑ったりしたことも。
ふいに目覚めて 「さっきのアレは違うよ」なんて言ったことも。
うん、ちゃんと聞こえてるんだよね。
訪れた介護士さんが 意識のない彼女の枕元で 病状を説明する際
不安になるような内容の時に 彼女の呼吸が乱れた気がしたので
彼女の前では 安心することだけを話してもらい
具体的な内容は 別室でと お願いしました。
そんなある日 季節外れの花火を探しに いくつかのお店を回り
ようやく見つけました。
ベッドのそばの 窓を開けて
寒空の下 中庭で 近所の子供達と 花火をしました。
そして・・・
彼女の息子の大きな笑い声が聞こえると
「うるさいよ!」って 急に意識が戻ったのです。
子供の声が聞こえていて・・・あぁ、お母さんなんだなぁ・・・って。
その頃 彼女の 好きな曲が
Mr.Childrenさんの HANABI と
嵐さんの Beautiful daysと言っていたので
耳にしたことはあったけれど 歌詞を その時に改めて見て
胸が詰まりました。
今また コード・ブルーというドラマで HANABIが流れていますね。
納棺の際 一本だけならと許可をもらい
彼女の手に 花火を添えさせて頂きました。